2011年01月11日

悟りを開くアナ・パナ・サチ呼吸法

アナ・パナ・サチ呼吸法とは、『大安般守意経』の中に記されている「出入息念」という釈迦の呼吸法である。

「入息は短く、出息は長く、思いに従う所無きを道の意となし、思う所の有るを罪となす」

要するに、吸気を短くし、呼気を長くすると、雑念(自我)が消えて深い意識状態に入るということである。

ノアの大洪水後、ノアからヤフェトに継承されたカバラ(ユダヤ密教)は、アーリア人の中で口伝で伝承され、後にインド哲学を生み出した。
これを編纂したのが『ヴェーダ』で、それを基にバラモン教が成立した。
このバラモン教徒だった釈迦は、まずアーラーラー・カーラーマ仙人のもとで「無所友処定」という瞑想法を学び、次にウッダカ・ラーマプッタ仙人のもとで「非想非非想処定」という瞑想法を修めたが、いずれも自分の求めるニルバーナ(涅槃)に達するものではないとして、苦行に挑戦した。
そして、6年間の過酷な苦行の末、苦行が悟りをもたらすのではないとして苦行を捨てた。
だが、その苦行の中に、死の限界まで息を止める「止息法」があった。
これによって釈迦は、息を長く止めることに意味がないことを悟ると同時に、呼吸観察の重要性を発見した。

「弟子たちよ、私はこの3ヶ月間に入出息法を念じて、多く得るところがあった。
入息、出息、長短の息などの様々な息を、実の如く知った。
かくするならば、身体は疲れず、眼も患まず、観へるままに楽しみて住み、あだなる楽しみに染まぬことを覚えるであろう。
かように入息出息法を修めるならば、大いなる果と、大いなる福利を得るであろ
う。
かようにして私は、粗い思惟から更に深く禅定に進みて、慈悲の心を得、迷いを絶ち、より微細な思惟に入った」

(雑阿含教第29第6経)

この「アナ・パナ・サチ(出入息念)呼吸法」によって釈迦は悟りを開き、形骸化したバラモン教を否定して仏教を開いた。
仏教は、言わば「バラモン教シャカ派」と呼んでもいいかも知れない。
尚、インドには『聖イッサ伝』という伝説がある。
詳細は割愛するが、聖イッサとは「イエス」のことである。
イエスはインドで仏教を学んだのだ。
そして、イエスはクムラン宗団(ユダヤ教エッセネ派)の指導者となった。
クムラン宗団は、断食や瞑想など仏教的な修行をする集団だった。
イエスも、釈迦の呼吸法「アナ・パナ・サチ」によって悟りを開き、仏陀(キリスト)となったのである。
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まず、政木和三氏が教える「7・7・14呼吸法」を紹介しよう。
目を閉じ、7秒間で息を吸い、7秒間息を止め、14秒間かけて吐き出すという呼吸法で、ポイントは下腹部に空気を出し入れする。
政木氏は10歳の頃、7秒間息を吸い、7秒間間止めて、7秒間で吐き出す呼吸法を、1年間、毎日1時間行ない、2年後からは20秒間吸い、20秒間止め、20秒間で吐き出す、1分間1呼吸を続けたところ、部屋の中が明るくなり、何気なく法華経の経本を見るとお経の意味が頭に浮かび、母親に語って聞かせたという。

椅子に座っても地べたに座ってもどちらでも良いが、重要なことは、必ず姿勢を正して行なわなければならない。
以前紹介した「シータリング」「アディオ・イフ」「快快」「知恵マット」などのアイテムを併用すると尚良い。

息は「自+心」と書く通り、意識と呼吸は連動しており、感情の変化によって呼吸が浅くも深くもなる。
逆に、意識的に深い呼吸をする事によって、安定した意識状態(アルファ波)を作るのである。
腹式呼吸のメリットは、まず脳波がアルファ波になり、リラックスと集中が同時に起きる。
アルファ波が出ると自然にプラス思考となるが、この自然なプラス思考が本当のプラス思考であり、意識的に作り出したプラス思考は偽のプラス思考であることが分かるだろう。
プラス思考というのは、プラス思考を意識した時点でマイナス思考となる。
偽のプラス思考は、マイナス感情を抑圧し、カルマを作る可能性があるからだ。

マイナス思考は自我の産物である。
同じく、意識的なプラス思考も自我の産物でである。
雑念やマイナス思考(または偽のプラス思考)は、左脳の産物であるベータ波である。
腹式呼吸をすると右脳の働きが活性化し、左脳の働きである自我我が消滅する。
正確にいえば、左脳と右脳がバランス良く活性化するのである。
つまり、左脳意識である「自我」が、宇宙我の媒体である右脳の「無限我」に吸収されて、「無我」となった状態と表現すれば良いだろうか。
また、アルファ波状態の時は、β-エンドルフィンやセロトニンが分泌されて免疫力が上がる事が知られている。

シータ波誘導装置を併用するのが最もお薦めだが、肥田式腹式呼吸法とアナ・パナ・サチ呼吸法を習慣にするだけでも、ミッドアルファ波や覚醒シータ波は必ず出るようになる。
入浴中やトイレ中、電車の中など何処でも実行可能なので、毎日数分でも行なって頂きたいと思う。
アンリ式では「7・3・20呼吸法」を基本的呼吸リズムとし、シルバー・レイを併用することを推奨している。
http://japan666.seesaa.net/article/149402926.html
posted by アンリ・クリスチャン at 15:59| Comment(1) | 超人を造る呼吸法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「3・3・20呼吸法」と書いていましたが、「7・3・20呼吸法」の誤記でした。
7+3+20でワンセットの30秒1呼吸です。
Posted by アンリ at 2011年01月17日 20:55
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